
課題
既存設備の稼働状況や制御状態を遠隔から把握できず、設備操作も現場の制御盤・表示器に依存しているため、拠点外からの監視・操作ができず対応に時間がかかっていた。IoT化を検討しているが、大規模な改修は避けたいという課題があった。
解決策
既存設備にGW(ゲートウェイ)装置を設置し、PLCおよび表示器とEthernetで接続。SubG無線とモバイル通信を組み合わせてクラウドへ接続。AWSを経由し、クラウドサービスとデータ連携する構成で、設備とクラウド間で双方向のデータ通信を実現。
成果・効果
PLCのデータ取得・制御をクラウド経由で実現し、インターネット上から設備操作が可能に。現場対応の迅速化・省人化を実現し、IoT導入のPoC(概念実証)を低コストで実施できた。
実施内容
背景・課題
ある食品関連設備において、以下の課題がありました。
- 設備の稼働状況や制御状態を遠隔から把握できない
- 設備操作は現場の制御盤・表示器に依存している
- 拠点外からの監視・操作ができず、対応に時間がかかる
- IoT化を検討しているが、大規模な改修は避けたい
特に、「クラウドと連携しながらPLCを操作したい」というニーズがありました。
取り組み:PLCとクラウドを双方向接続するIoT試作システムを構築
本事例では、既存設備に対して以下の構成でIoT試作システムを開発しました。
- 設備内にGW(ゲートウェイ)装置を設置
- PLCおよび表示器とEthernetで接続
- SubG無線とモバイル通信を組み合わせてクラウドへ接続
- AWSを経由し、クラウドサービスとデータ連携
設備とクラウド間で双方向のデータ通信を実現しています。
システム構成(実機ベース)
■ 現場側(設備内)
- PLC(制御盤)
- 表示器
- GW装置(Raspberry Piベース)
- Ethernet HUB
GW装置は既存のHUBに接続され、
PLC・表示器と同一ネットワーク上で通信します。
■ 通信構成
- GW装置 ⇔ PLC:Ethernet(TCP/IP / SLMP)
- GW装置 ⇔ 中継機:SubG(920MHz帯)無線通信
- 中継機 ⇔ クラウド:3G/LTEモバイル通信
- クラウド:AWSを経由して外部システムへ接続
👉 有線+無線+クラウドを組み合わせたハイブリッド構成
技術ポイント
■ PLCとの双方向通信(SLMP)
- TCP/IP上でSLMP通信を実装
- PLCのデータ取得・書き込みが可能
- 固定IP・ポートでの安定通信
👉 PLCの状態監視だけでなく制御指示も可能
■ インターネット経由でのPLC操作
- クラウド(AWS)を経由してデータを送受信
- 外部システムからPLCへ制御指示を送信
- 設備側の動作を遠隔から変更可能
👉 現場に行かずにPLCを操作できる仕組みを実現
■ 無線+モバイルによる柔軟な通信
- SubG(920MHz帯)で長距離・低消費電力通信
- 中継機に3G/LTEモジュールを搭載
- 有線インフラがない環境でもクラウド接続可能
👉 設置場所に制約されないIoT化を実現
システム構成機器(抜粋)
■ GW装置
- Raspberry Pi 3 Model B
- SubG無線モジュール(920MHz帯)
- Ethernet接続(PLCと通信)
- ケース収納(DINレール設置可能)
■ 中継機
- マイコンボード
- SubG無線モジュール
- 3G/LTE通信モジュール(SIM使用)
- USB接続によるデータ通信
👉 GW装置とクラウドをつなぐ役割を担う
導入効果
- PLCのデータ取得・制御をクラウド経由で実現
- インターネット上から設備操作が可能
- 現場対応の迅速化・省人化
- IoT導入のPoC(概念実証)を低コストで実施
この事例のポイント
本試作では、
- 既存設備をそのまま活用
- PLCとの双方向通信を実現
- クラウド経由で遠隔操作を可能に
という3点を実現しました。
単なるデータ収集ではなく、
👉 「遠隔からPLCを操作できるIoT」
を具体的に形にした事例です。
まとめ
本試作システムにより、
- 設備の見える化
- データのクラウド連携
- PLCの遠隔操作
を一体で実現しました。
今後の本格導入に向けた基盤として、
IoTによる設備管理の新しい形を提示する事例となっています。
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